東日本大震災から1年半が経ちました。
この1年半にかかった思い、苦労、復興に関わった人たちの思い、それら全部が詰まっているということを忘れてはいけないと思う。

今回で3回目の東北ボランティア。
毎回こうやって感想を綴っているけど、もちろん今回も同じように書いていこうと思います。


今回一番感じたことは、「知らない、ってすごい怖い」ってこと。
今東北がこうなっているという事実だけを見て、その復興の過程が飛んでいるから、
「あっ、結構復興してんなー、きれいやん。」って、何の気なしに言ってしまうのかなーと。

たくさんの人がボランティアとして参加して、仕事の合間に来てくれる人さえもいて、震災当時からずっと東北にいる人だっている。
そういうたくさんの思い、助けがあって初めてこんなに多くの人が助かり、今も生きているということを過程がない人は実感がしづらい。


過程がないのに結果ばかり求めてたんじゃ、そりゃわからない。
メディアの流す、インパクトのある映像だったり画像に慣れてたら、今の東北の光景はかなり殺風景で物足りないと感じていたと思う。

荒れ果てた何もない大地。これが前までは家があって、人がたくさん住んでいて、いつもと同じような毎日が続くはずだった。それが一瞬にしてなくなってしまったなんて、いくら考えても経験した人にしかわからないし、自分たちができるのは寄り添うことぐらい。自分に家がなくなったらって考えることはできるけど、さすがに本当に家がなくなることはないだろうとたかをくくっている。でも、そういう人の話を聞くことで、自分の考えていたことの浅はかさを痛感しました。当時の話を聞いたときは、胸が締め付けられました。

今回7ヶ月ぶりに東北に行って、前回の殺風景だった大地に雑草が生えていました。
おお、すごい、復興はこういうところにまで及んでいるんだね。あれだけ、塩水に浸ってズタズタになった土にも頑張って生えていく雑草に東北の力強さを感じました。こういうのって行かないとわからない情報。なかなか報道されない事実を自分の目で確かめに行く。そういうのってすごい必要なことだなーと思いました。


こうやって、行ってきたことを小さな気づきでも書いていくのって無駄じゃないと思うんです。感じたことって絶対ひとりひとり違うんだから、簡単に一言「行ってよかったです」「いろいろ感じました」っていうのはもったいない。その”いろいろ”ってなんだよ、そこが聞きたいのに。ひとくくりにしてしまうのはもったいない。



メモとったり、その場所の写真を撮って、こうやって思いを書いて発信することってすごい重要なことだなーと思っていて、こういう事実を知らない人に知ってもらうには、知っている人が自分のことを発信しないと、いつまで経っても知らないまま。それじゃあ、いつになったって現状は変わらないでしょ。実際に行ってみるしか手段はないわけだし、だからせめてものリアルな体験をしてきた人たちが行ってない人たちのために何かできることをするのが当たり前なことじゃないかなと。


実は知らないことは怖いということには、復興にかかった過程を知らない、わかっていない、どこか浮いている事実に怖いと思っていたんですけど、実はもうひとつ知らないことは怖いなあと思っています。
1日目の石巻市で周りほとんどが空き地状態になっていて何もなくて、きれいになっていたのとは打って変わって、2日目の陸前高田市で行った場所は、逆に思っていたイメージをぶち壊しました。

あれだけたくさんの人が関わって、がれきはもうほどんと残ってないはずだと思っていたのに。今も残っている放置地区。↓



こんな現実が1年半経った今でも残っている、そういうことがまだ信じられなかったです。こういう事実って絶対にメディアには流れない。だってインパクトがないから。震災当時以上のインパクトがないものはこの時期にはなかなか流れない。今震災のことをやる放送局はない。
直すところは直すのに、なんでここは直さないの?すっごい不思議に思いました。一本松の修復に莫大な費用をかけている暇じゃないだろう。なんで、こっちにお金をかけて解体したりしないの?

確かに、そこにはもう人は住めない地域に指定されてしまったところではあります。でも、だからって痛々しい被害をそのまま置いとけるようになるほど、変じゃないと思います。お金がかかるし、時間もかかる。でも、そういうことを地道に進んでいくということが、復興じゃないんでしょうか。僕はそう思います。


最後に。
できるだけ自分の足で東北の今を見て欲しいと思います。
テレビでは報道されないリアルな東北があります。
そこに住む人々のがんばりの跡がありありと見えてきます。

「関係ない」、そう言う人もいるかもしれません。
でも、東海地震、南海地震が起きるかもしれないと言われている今、そんなこと言ってるほど悠長でいられません。

確かに端から見ると綺麗には片付いている。でも、よーく見るとまだ爪痕が残っています。その爪あとをしっかり東北に足を運んで見に行くことが一番重要なことなんじゃないかなと思います。今回は43人と大人数だったので、なかなか見る機会がなくて、そこらへんが後悔しているとこです。


今だから?今だからこそ見に行く必要があると思います。
ぜひ、いってほしいなと思います。
そして、そこで思った感想をいろんな媒体を通して、みんなに伝えてほしいと思います。



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